2013年04月19日

海賊とよばれた男

「お父さんの読書はミーハーだね」

お父さんの読む本の選択はものすごく単純になってきて売れてる本
話題になっている本に限られてきた。何も反論の余地はない。

まずは「本屋大賞」からいってみんべ。


海賊とよばれた男


本屋大賞に決まった記者会見で百田さんが言っていた
「文芸春秋も村上さんも人が悪いよね、この日に被せてくるんだもんね」

さあ売るぞ、って時になぜスケールの異なるバケモノのようなハルキの
発売日を設定するか。
イジメか?


ところがバケモノ作家=村上の「色彩を持たない・・」文芸春秋が100万部
突破するそのときに百田の「海賊とよばれた・・」講談社も2部構成ながら
100万部売っちゃうであった。

なあんだ、自分だって 百万部田 尚樹 じゃぁないか!
しかし、本が売れるのは良いことだ。


百田自身がテレビの前で放った一言がものすごい宣伝になった気がする。
「直木賞なんかよりずっと良い賞をもらいました」




明治から始まり戦前戦中戦後、
僕たちの生まれ育った時代にラップしながら経済の中でこんなことが行
われていたとはまったく知らなかった。出光アポロガソリンは身近に知
ってはいたが、複数ある石油会社はどれも同じ種類の会社と思っていた。


この物語はとりわけ、佐三にほれこみ自分の財産をとりくずして大きな
金額を差し出した日田重太郎という粋人の「人を見る目」という側面が
大きい。

あげるんだから返すな
ばらばらになった家族を一緒に住めるようにしろ
この金のことを誰にも言うな


一度失敗して全て無くした佐三にもういちど別荘を売って金を出す日田。
自分は裕福な一族から離縁される。



戦争をしなければならなかった理由
戦争に負けた理由、勝てたはずの理屈
勝てるはずの無い「物資の無さ」
押さえつけるものと許された自由の小さな差
案外だまってみてくれた「大きな心」
這い上がった技術力、知恵



ずいぶんいろんなことを考えさせられるスケールの大きな充足感。

そんな本だ。



ちなみに「おとうさんのミーハーな読書」は通勤電車の揺れ具合と
同期しながら、駅と駅の合間を縫いつつしばらく続くのである。



わずかな時間の通勤電車、一心不乱に本を読んでいて・・
たまにふっと目線を移すと「きれいな脚線美」にどきどきしたり。
(それって心乱してんじゃないのか)


夢を壊さぬようにそれ以上は目線の仰角を上げないようにしている。
マスクをした美人はそのまま美人と信じていたい。はずしてならぬ
ものはならぬのである。

後姿だけを見送る。

(心乱しても、生活は乱さず)










:20日に追記:

テレビで紹介していた。

本屋大賞は、本屋で働く店員さんが実際に読み感動したりためになると感じた本を皆さんに読んで欲しいという思いを込めてPOP広告を作ることをきっかけにして創られた賞だって。もちろんたくさん売れて欲しいという商売上の意味もある。この賞は本に与えられる賞だけれど、この番組を見たとーしろオヤジとしては本屋さんの「POP広告大賞」ってものが創られてもいいんじゃないかと思えた。

平積みされる本を目立たせるための広告を作る前に本屋の店員さんが本をまわし読みなながら感想をしたためるのだけれど、なかなか感動的な言葉が散りばめられていた。そんなわけで店先に飾られる一枚しかない素敵な広告に「POP広告大賞」を是非。



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Posted by とーしろ at 12:00│Comments(0)ミーハーな読書
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