2008年09月25日

黒川能資料6 始祖 黒川能章の解

黒川能資料6 始祖 黒川能章の解

始祖 黒川能章の解 1980年 高橋公磨

きっかけは、王祇祭では最初に子供が重要な役を担う「大地踏み」の意味が知りたかった。
地元、庄内平野の黒川の地を歌い上げていることは理解できるが、もっと何か・・。

まず、黒川によらず「式三番」の意味。 「Wikipedia」から::
能が成立する以前の翁猿楽の様式を留める芸能が式三番である。8世観世鐵之丞によると、
もともとは五穀豊穣を祈る農村行事であり、翁は集落の長の象徴、千歳は若者の象徴、三番
叟は農民の象徴であるとされる。

この本はかなり黒川寄り、というよりものすごく黒川している。例えば 下記。

黒川能資料6 始祖 黒川能章の解

黒川能資料6 始祖 黒川能章の解

中央五流を向こうに回し、この表現はどこまで勇気ある言い方なのだろうかと
しろーとが心配になるが、今まで接したわずかであるがどの本もこういう解釈
はしていなかった。

黒川能資料6 始祖 黒川能章の解

宇宙観、お釈迦様からインドのことまで含む壮大なパノラマ。「くるる」は北斗七星。
天台宗、修験道、仏も神様も明治以前は渾然一体となっていたことがわかる。
春日大明神の神様が主体となっているが、能章を書いたのは天台宗の坊様という。
上座と下座で異なるとも言う。

で、とーしろは何を理解できたか。
まだ、わかってないのである。物語の能は解説を読めばストーリーは理解できるが、
黒川の「大地踏み」と「式三番」はまだわかってない。「おーさいや、おーさいや・・・」
は、文字にしたときに五流の言い回しと若干違うだけで同じものじゃないの??
でも、高橋公磨の解釈「押さえ、押さえ合う・・」が「想い、想い合う・・・」と解説されると
とても素敵な内容が述べられている気がするのである。

祭りと王祇、扇の関係もふくらみのある題材らしい。後で吉野裕子の本のことも書く。

もっと、知りたいと思うが、今入手している本だけでも理解するのに、人生の残り時間が
足りないかもしれない。(病気とかじゃなく、それだけ難解、あるいは理解力不足の意)

ネットで探してやっと入手してる現状なので、人に勧める意味がないのが悲しい。
黒川の人たちなら家によっては所蔵している。


黒川能資料6 始祖 黒川能章の解

ランキン押してちょうだい黒川能資料6 始祖 黒川能章の解


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Posted by とーしろ at 13:02│Comments(3)黒川能
この記事へのコメント

はじめまして、とーしろさん。
あっ!くんこと、秋山と申します。

たった今、このブログを発見して、食い入るように見ていました。

上座で囃子の笛をやっています。

更新楽しみにしています。
Posted by あっ!くん at 2008年09月25日 15:33

おぃおぃ・・・
上座の笛吹きだどや、とーしろさん。
こりゃ、来年の王祇祭も来ねまねの。

「みぎにくるるは りんりんのまなこぉ〜・・・」
懐かしちゃ!
Posted by どぜお at 2008年09月25日 17:16

あっ!くん様:でたな、本物! 椿出の。 訪問ありがとうございます。ひょっとして昨年の新嘗祭「熊坂」で吹かれたでしょうか? いずれにしても、また、黒川にはおじゃましますのでよろしくお願いします。駄文で要領を得ない解説など恥ずかしいのですが、途中で止めるわけにもいかず、ひやひやしながらまだ続きます。

どぜお様:来年は上座のつけだれの豆腐食いに行くかの!
Posted by とーしろ at 2008年09月25日 18:20
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